ゲームの操作性やユーザー体験に大きく関わるのが「ナビゲーションUI」です。
どれだけ魅力的なゲームでも、「次に何をすればいいのか分からない」という状況に陥ってしまうと、プレイヤーの離脱につながってしまいます。
この記事では、初心者でも実践しやすい“迷わせないUI設計”の基本とコツを紹介します。
目次
ナビゲーションUIとは?
ナビゲーションUIとは、プレイヤーがゲーム内で「目的地」や「やるべきこと」に自然にたどり着けるよう導くUIのことです。
- タイトル画面やメインメニューの項目配置
- ゲーム中の目的地・進行方向の誘導
- ショップ・装備画面など複雑な画面遷移の補助
わかりやすく・迷わせない設計が求められます。
ナビゲーションUIの設計で大切な3つの視点
1. 視覚的な分かりやすさ
- 「押せそう」「選ばれている」が見た目で分かることが大前提
- 選択中のボタンは色・サイズ・アイコンなどで強調する
- 矢印やマーカーで「進む方向」を示す
2. 配置の論理性と慣れ
- よく使う項目は左上または中央上に配置(例:Start、Continue)
- 操作履歴に基づく配置(前に戻る=左、次に進む=右)
- 実際の操作フローとUI構成を一致させる
3. 最小限の選択肢に絞る
- 選択肢が多すぎると混乱のもと
- 似たような機能はグループ化 or タブ化する
- 重要な操作だけを先に見せて、詳細設定はサブメニューに回す
具体的なUI設計のコツ
一貫性を保つ
- 画面ごとに見た目や操作感がバラバラだと混乱を招く
- 同じアイコンやボタン配置は、全画面で統一する
現在地と次のステップを明示する
- 画面のどこにいるか(現在のモードやメニュー)を常に表示
- 「次に何をすべきか」が自然にわかるレイアウトにする
ボタンや項目の役割を明確にする
- アイコン+ラベルで視認性をアップ
- 押すと何が起きるのかを想像できるようにする
- 無効状態のボタンはグレーアウト+非アクティブ処理
誤操作を防ぐ工夫
- 削除・課金・リセットなどの操作は確認ダイアログを挟む
- アンドゥ(取り消し)やキャンセルの導線も忘れずに
よく使われるUIパターン
パターン | 用途 | 特徴 |
---|---|---|
タブメニュー | ステータス・装備・図鑑などの切り替え | 横並び・スワイプで直感的に操作できる |
ボトムナビゲーション | スマホ向けUIで定番 | 親指で操作しやすく、常に表示されている安心感がある |
ハンバーガーメニュー | 画面を広く使いたいときに有効 | サブ項目や詳細設定を格納できる |
ナビゲーションUIでありがちな失敗と対策
問題点 | 対策 |
---|---|
どこを押せばいいかわからない | ボタンの見た目に明確な違いをつける |
目的地への導線が複雑 | 遷移を1〜2ステップ以内におさえる |
似た名前のメニューが複数ある | ラベルに説明を追加、機能の統合を検討 |
誤タップが多い | ボタンのサイズを大きめにし、余白をとる |
まとめ:「迷わせないUI」がゲームの体験をなめらかにする
設計の柱 | 内容 |
---|---|
視認性 | 選ばれている・押せることが分かる |
配置 | 操作と一致した流れをつくる |
情報量 | 選択肢はできるだけシンプルに |
一貫性 | 全体で統一された操作感を提供 |
安心設計 | 誤操作防止・状態表示をしっかりと |
ナビゲーションは、プレイヤーが迷わず・気持ちよく操作できる環境づくりそのものです。
小さな配慮を積み重ねることで、ゲーム全体の印象が大きく変わります。
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